「シバンムシ」という虫をご存知ですか?
シバンムシは、お米などに発生したり、家にある乾燥食品や畳を食べる茶色の虫です。
2mm程度の大きさで、形はカブトムシのメスに似ています。
ゴキブリほどの見た目の不快さはないですが、このシバンムシ自体に寄生する厄介な虫もいるたりして、
繁殖をすると、とても厄介な害虫のため、早めの駆除が必要になってきます。
今回の記事ではシバンムシの発生原因、駆除方法・種類などをご紹介していきます。ジンバムシの事を知れば、おうちの食品や住まいを守ることができますよ!
Contents
シバンムシの特徴・生態について
シバンムシって、どんな虫?
シバンムシは、「屋内害虫」の一種です。
種類によって食事傾向は違いますが、主に乾燥食品や小麦粉、パスタ、畳などを好みます。
英名は「death-watch beetle」。
表記にビートルとあるように、形はカブトムシのメスに似ています。
体長は2mm-3mm程度で、成虫は屋内を飛び回りったりもします。
畳のわら床にも発生する事があり、畳などに穴を空け卵を産むこともあります。
そのため、畳に小さな穴をあけてしまい、畳がダメになってしまったりもします。
幼虫は畳の中などで見つからないように、身を隠しながら成虫へと成長します。
シバンムシの種類
シバンムシは日本だけでなく世界中に生息していて、いろいろな種類が確認されており、その数は2,000種以上と言われています。
日本だと62種が生息していると言われていて、今後も日本の生息数は増えていくと予想されています。
屋内害虫の代表種、「タバコシバンムシ」と「ジンサンシバンムシ」
日本に生息しているのシバンムシの中で、よく見かける、食品などを食べるジンバムシの代表格は「タバコシバンムシ」と「ジンサンシバンムシ」の2種類です。
タバコシバンムシ
日本で最もよく見かける種類で、タバコの葉を食べるのでこの名前がつきました。
タバコの葉の成分である有毒物質のニコチンなどに耐性があるので、さまざまな乾燥食品を食べることができます。
食品のほかにも乾燥している植物も好物で、ワラや畳を食べてしまいます。
【主な好物】
乾燥麺、小麦粉、コーヒーやココアの粉、パン、乾物、菓子類、ペットフード、ドライフラワー、ワラ、畳など
ジンサンシバンムシ
生薬などを食べてしまう虫です。「ジンサン」とは人参のことで、高麗人参すらも食べてしまうことから「薬屋泣かせ」の異名を持ちます。
【主な好物】
畳以外のタバコシバンムシの好物と共通
その他に古本や木材など
2種類を比べると、畳を食べるのがタバコシバンムシで、古本や木材を食べるのがジンサンシバンムシだという違いがあることがわかります。
シバンムシは、人の体に害はあるの?
シバンムシ自体が人体に害を及ぼすことはありません。
しかし、幼虫が「シバンムシアリガタバチ」という、アリの形に似た蜂に寄生されることがあります。この蜂は人間を刺すので、注意が必要です。
シバンムシの生息地・時期
シバンムシは、どういうところに発生するの?何を食べる?
シバンムシは22~30度の気温環境で活発になり、乾燥食品や畳を好みます。
被害を受けている場所が発生源となっている可能性が高いので、乾燥食品の袋の中や畳などを注意深くチェックしてみましょう。
シバンムシの活動時期は?
シバンムシの活動時期は4月~11月です。冬は幼虫の姿で、畳の中などで越冬します。
シバンムシの駆除方法
目の前のシバンムシは、スプレー殺虫剤で駆除!
発生源などにいて確実に駆除できそうなシバンムシは、ムカデや蜘蛛用のスプレーを吹きかけて駆除しましょう。
この際、直接食品にかからないようにしてください。
小さいお子さんがいて、殺虫成分が気になる場合は、噴射の後に拭き掃除をしましょう。
部屋を飛び回っているシバンムシは、くん煙剤で駆除!
シバンムシは光に向かってゆらゆら飛ぶ習性があります。
スプレーでの駆除でも逃げてしまうようだったら、バルサンなどを使って、空間ごと殺虫してしまいましょう。
扉や窓をガムテープで目張りすると、シバンムシの逃げ道がなくなるので殺虫効果が増しますよ。
畳に発生している場合は、畳乾燥機を使った加熱処理で駆除!
畳はシバンムシの食糧でもあり、住居にもなっています。
内部に潜んでいる幼虫や成虫は、バルサンでも届かないことがあるので、別の対策が必要です。
シバンムシは60度以上の熱に弱いといわれています。
マット付きの布団乾燥機を畳の上に置いて加熱することで、殺虫が可能です。
徹底的な駆除ならば、畳乾燥機で加熱するとよいでしょう。
畳の乾燥は、畳屋さんで1枚3000円程度から受注しています。
駆除と同時に、しっかりと発生予防対策を!
発生源となった食品などは、全て廃棄する!
シバンムシが発生した食品には、さらにシバンムシが増殖する可能性があります。
見える虫を駆除しても、残りの虫がどこにいるかわからないので不安も広がります。
卵なども産んでいる可能性もあり、せっかく駆除をしたのにまた再発などになったら、
精神的にもきつくなってしいますので、いっそのこと思い切って、全部捨ててしまいましょう。
発生源のまわりも、しっかりと清掃。食材カスを残さない!
たとえ虫に侵された乾燥食材を捨てたとしても、新たな餌を追ってシバンムシはやってきます。
発生源のまわりは、駆除されなかったシバンムシの拠り所になりかねませんから、しっかり清掃しましょう。
しぶとく発生する場合、業者による駆除も検討してみては?
比較的自分で駆除をしやすいジバンムシですが、
「ありとあらゆる手段を尽くしても、やっぱりダメだった!もう限界だ!」
そんなレベルまで達したら、ぜひ業者の手を借りてみてください。
素人の対策では、シバンムシの駆除が中途半端になることもあります。根絶させる最善策を、プロが提示してくれます。
シバンムシの駆除を業者に頼むと、費用は・・?
業者による駆除、どんな方法があるの?
ジバンムシが繁殖をしてしまった、食品は残念ながら、業者でも捨ててしまいます。
そのため、これ以上の繁殖を避けるためにも先に廃棄をしてしまった方が良いです。
さすがに一度ジバンムシが繁殖してしまった食品を食べる気にもならないと思いますが。。。
畳やドライフラワー、植物でできた民芸品、古本、持ち運べる建材などは、加熱処理施設で駆除します。
持ち運べない建材などは、スチームを当てて殺虫します。
シバンムシ駆除業者、費用の相場は?
シバンムシの駆除費用の相場は、1万~3万5千円程度とされています。
業者によって駆除方法もことなりますので、問い合わせをしてみましょう。
業者による駆除、効果は確実?
シバンムシは小さい虫ですし、どこからともなく寄ってきます。
100%駆除をする事はどうしてもプロでも難しい事ですが、ご自分でする駆除方法よりも格段にシバンムシを駆除できますし、
発生源特定も早いので、増殖する前に被害を食い止めることもできます。
シバンムシのおすすめ駆除・発生予防のまとめ
今回はシバンムシの駆除について以下の方法をご紹介してきました。
- まずスプレー殺虫剤、くん煙剤などで駆除をする
- 駆除と併せて、しっかりと発生予防対策をする
- どうしても駆除しきれない場合は、業者に依頼するのも方法のひとつ
シバンムシを駆除することも大切ですが、未然に防ぐことも重要です。乾燥食品を買うときは、
チャック付きのものにして、シバンムシから食品を守りましょう。
また、住居を守るためにもシバンムシの駆除は効果的です。
手に負えないときは、遠慮なくプロの力に頼ってください。迷っている間にも、
シバンムシは増え続けているかもしれません。